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2011-12-16

「※あくまで個人の感想です」

一昨日(14日)、『カーネーション』を観たあと、ついそのまま『あさイチ』(NHK)を観てしまった。

メインテーマは、「子宮のコブの大誤解」。

子宮が、月経中は外側へ向かって動き、月経前はほとんど動かないという映像を見たゲストのRIKACOが、「生理前でイライラしてるときは、子宮は止ってるのか。動いてる感じがするけど」というようなことを言った。

またか。

「女は生理前になると、理由もなくイライラする」という誤解を招く発言である。

RIKACOのように、月経前にイライラする人もいるのだろうが、一般化しないでほしい。

有経女性(月経がある女性)全体の信用に関わる。

今夏、松本龍元復興担当大臣が、被災者の気持ちを逆撫でするような暴言を繰り返し、大臣を辞任した際、B型なので、短絡的なところがある」と釈明(になってないが)、「血液型差別を助長するな」という批判が高まった。

B型は「マイペースで就活には不利な血液型だ」という話を耳にし、面接で血液型を聞かれたらどうしようと悩む就職活動中の学生もいるという(『朝日新聞』2011年8月22日)。

同様に、『あさイチ』を見た人事担当者が、女子のシューカツ生を「生理前には大事な仕事を任せられない」という理由で、減点しないとは限らない。

血液型や性別で甲乙つけるような会社は「願い下げ!」とは言えないほどの就職難の時代である。

RIKACOが、「生理前にイライラする」と語るのは自由。

だがその場合には、テレビ通販によく見られるような「※あくまで個人の感想です」という断りをテロップで入れたらどうだろうか?

それからもう一つ。

実際にはそうではなかったのだが、RIKACOは、子宮が動くからイライラするというイメージを抱いた

「子宮」が語源となっている言葉に、「ヒステリー」がある。

〈医学の祖〉ヒポクラテスも、哲学者プラトンも、子宮が体内を転がりまわるために「ヒステリー」が起こると考えていた。

中世ヨーロッパでは、「ヒステリー」の症状は悪魔や魔女の仕業とされ、患者たちは魔術的治療の対象とされたり、〈魔女狩り〉の犠牲となったりした。

〈子宮遊走説〉に基づいて、子宮摘出も行われていた。

イライラと月経や子宮を結びつける発想は、とても恐ろしい。

(文中、敬称略)


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