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ブログ
2011-10-31 | テレビ番組, ブログ

NHKカーネーション「黒田屋の火事」

NHK連続テレビ小説『カーネーション』(第2425回)。

岸和田の傾きかけた呉服屋の娘、糸子は、得意の洋裁で、家計を助けたいと考えていた。

そんなとき(1932〔昭和7〕年12月)、東京の黒田屋デパートで火災が発生。

新聞やラジオは、救命ロープで降下しようとした和装の女性店員たちが、下にいる救助者や野次馬たちの視線を気にして片手で裾を押さえたため、体重を支えきれずに転落死したと報じ、女性店員の洋装化を訴えた。

糸子はチャンスとばかりに、心斎橋のデパートへ出かけ、自分に店員の制服を作らせてほしいと支配人に直談判する。

黒田屋の火災とはつまり、同年同月に発生した日本橋白木屋デパートの火災のことである。

8階建てビルの上半分を焼失し、火災による死者1人、転落による死者13人、負傷者67人を出す惨事となった(東京消防庁HP)。

これを機に洋装化が進み、女性がズロース(パンツ)を穿くようになったと言われている。

しかし井上章一は、『パンツが見える。――羞恥心の現代史』(朝日新聞社、2002年)のなかで、この「白木屋ズロース伝説」が虚構だということを証明している。

たしかに、生きるか死ぬかの状況で、他人の視線など気にしていられない。

ここで生理用品の話になるが、昭和初期に、「フレンド月経帯」「メトロン月経帯」「ノーブルバンド」といった月経帯が相次いで発売された背景には、腰巻に代わるズロースの普及があり、そのきっかけとなったのが、白木屋の火災だという説がある。

「きっかけ」が虚構であるばかりか、この時期にズロースの着用者が増加したという事実もなかった。

東京都渋谷区の東北寺には、白木屋火災で殉職した、女性店員8人、男性店員5人の墓がある。

男性も転落死していることが、「白木屋ズロース伝説」が虚構であることを裏付けている。

(文中、敬称略)

私の偏見

近所の大学構内を散歩していたら、たまたまオープンキャンパス開催中で、ゲイ(男性同性愛者)の講師による「セクシャルマイノリティに対する理解を深めるために」といった内容の小講演が行われていた。

せっかくの機会なので、拝聴したのだが、そこで自分のなかの偏見に気づかされた。

講師の男性は30代半ばの会社員。社内でもゲイであることをカミングアウトし、同じくゲイの男性と共同生活をしているという。

理解ある同僚、友人に恵まれ、充実した日々を送りながら、こうした活動を行っているとのことだった。

セクシャルマイノリティに対する知識がまったくない人にも理解しやすいよう(実際、その場には、同性愛に対する偏見がかなり強い人がいた)、例えを多用しながらのお話だった。

そのなかで、「自分がゲイであることを男性に伝えると、『惚れられてしまうのでは?!』と警戒されることがあるのですが、異性愛の男性だって、相手が女性だというだけで好きになったりはしませんよね」と話された。

続けて、「例えば、合コンに出かけて、女性陣がブスばっかりだったとします。それでも誰かを好きになりますか? なりませんよね。男性が美人を選ぶのと同じように、僕らも相手を選びます」と仰った。

セクシャルマイノリティ(を代表して講演を行うような人)は、人権意識が高く、容姿で人を見下したりはしないという思い込みをしていたが、それは偏見だった。

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