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著書

『月経と犯罪 〝生理〟はどう語られてきたか』(平凡社)

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『明治を生きた男装の女医 高橋瑞物語』(中央公論新社)

本書の内容紹介記事はこちら(婦人公論.jp)

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生理用品の社会史』(角川ソフィア文庫)

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『生理用品の社会史―タブーから一大ビジネスへ』の文庫版。

人類が、生理用品改良に重ねてきた奮闘の軌跡――。

日本女性の生活を大きく変えた画期的な商品「アンネナプキン」。その誕生は、ほんの50年ほど前のことである。女性の社会進出を支えた商品開発の裏には、一人の女性経営者の一筋縄ではいかないドラマがあった――。植物、絹、脱脂綿、ビクトリヤなど、不便で不快だった古い経血処置の方法から、欧米ほどタンポンの使用が普及しなかった理由まで。一大ビジネスへと発展した、女性史にとどまらない日本社会の変遷を明らかにする。
(KADOKAWAのウェブサイトより)

 


『「毒婦」 和歌山カレー事件20年目の真実』(ビジネス社)

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和歌山カレー事件はまだ終わっていない!

1998年7月25日、和歌山市園部地区の夏祭りで作られたカレーにヒ素が混入され、
67人が急性ヒ素中毒に陥り、うち4人が死亡。
事件からほどなく、現場近くに暮らす林健治・眞須美夫妻が
「疑惑の夫婦」として注目を集めた。
同年10月、夫妻は保険金詐欺などの容疑で逮捕され、健治は2005年6月まで服役。
眞須美はカレー事件の容疑で逮捕され、
現在も死刑囚として大阪拘置所にいる。
その後、この事件の唯一の物証であった
「ヒ素の鑑定結果」が証拠足りえないということを
蛍光X線分析の第一人者が立証。
眞須美は今も獄中から「無実」を主張し続けている……。

果たして事件は本当に“解決”したのか?
杜撰な捜査、あやふやな目撃証言の数々、
マスコミによる過熱報道、
唯一の証拠の不備、
自供、物証、動機なき死刑宣告、
そして事件後の林家と今など、
「平成の大犯罪」の知られざる裏側とその後に迫る
社会派ノンフィクションの登場!

発売前から話題騒然!
宮台真司(社会学者)大絶賛!!
“現代の魔女狩り”の正体が明らかに!
細部まで丁寧に拾い上げた傑作誕生!
日本の司法が「法的正義の貫徹」ならぬ
「利害と感情の調整装置」に過ぎぬ事実は夙に知られる。
信頼すべき弁護側再鑑定結果をスルーした
最高裁判決の出鱈目に憤るのも良いが、
本書を読んで落胆すべきは
「だからどうなの」という世論とマスコミの劣化だ。
「見たいものしか見ない俗情」が
勧善懲悪劇を超える事実の深さを消去し続ける。
この国の崩壊現象を端的に指し示す必読書。
――――宮台真司(社会学者)

(ビジネス社のウェブサイトより)

 


生理用品の社会史―タブーから一大ビジネスへ』の台湾翻訳版(写真左)

 


『「オバサン」はなぜ嫌われるか』の台湾翻訳版

 


生理用品の社会史―タブーから一大ビジネスへ』(ミネルヴァ書房)

いまや日本の生理用品の性能は世界最高水準にある。しかし、半世紀前に使い捨てナプキンが開発される以前、日本の女性たちは、かなり不自由な経血処置を行っていた。

なぜ日本では長い間、生理用品が進化しなかったのか。そしてなぜ、短期間で進化を遂げることができたのか。また、日本ではタンポンの普及率が低いが、これにも理由がある。

本書第1章では、古代からアジア太平洋戦争までの経血処置の方法について、第2章では、生理用品の進化を阻んだ月経不浄視について、第3章では、50年前、日本の一主婦が生み出した使い捨てナプキンの元祖「アンネナプキン」のデビューと引退についてまとめた。第4章では、今日の使い捨てナプキンの性能と、使い捨てであるがゆえの問題点に触れ、愛用者を増やしつつある「布ナプキン」にも注目した。無責任な「使い捨てナプキン有害論」や、「経血不潔視」と「月経不浄視」の混同については、批判を行っている。最後に、欧米発の「レンタルナプキン」「月経カップ」「一五分月経法」など耳慣れない経血処置についても触れた。

女性と生理用品をめぐる環境には、その社会の月経観や女性観のみならず、政治や経済も反映される。生理用品は、社会を計る指標といえよう。

 


『「オバサン」はなぜ嫌われるか』(集英社新書)

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誤解されることが多いのですが、本書は「オバサン」が嫌われる理由を書いた本ではありません。「おじさん」よりもはるかに多くの意味を背負っている「おばさん」という呼称や、女性に対する年齢差別、そして「おばさんは図々しい」という〈定説〉について考えた本です。

(以下、本書「はじめに」より)道路で前を歩いている中年女性がハンカチを落としたとする。子どもなら迷わず「おばさん、ハンカチ落としたよ」と呼びかけるだろう。しかし、多くの大人は「おばさん」ではなく、「あの~」とか「ちょっと」とか「すみません」と呼びかけるのではないだろうか。親戚のおばさん以外の人に「おばさん」と呼びかけることに、ためらいを感じるからである。

「おばさん」は「おばさん」なのだから「おばさん」と呼べばいいではないか、という意見もあろう。しかし、40代女性では65.3%、50代女性では54.6%、60代女性でも45.6%が、「おばさんと呼ばれることに違和感を感じる」というデータもある(朝日新聞アスパラクラブ会員アンケート)。

「おばさん」という言葉が、呼ばれる側に違和感、あるいは不快感を生じさせ、呼ぶ側を躊躇させる理由はいくつかあるが、一つは〈女は若いほうがいい〉という価値観の浸透である。もちろん、男性も若さが重視されることはあるが、女性の比ではない。

このことは、男性に年齢を聞くことは失礼ではないけれど、女性に年齢を聞くことは失礼だと考えている人が多数いることからも明らかであり、裏返せば、年齢を隠す女性も多いということになる。

実際、女性芸能人が年齢を非公表とすることは珍しくない。なかには何歳かサバを読み、年齢を詐称する人もいる。いつまでも若く美しく自身を保つことが仕事でもあり、実年齢よりも若い役を演じることもある芸能人にとって、年齢を公表することにメリットはないのかもしれない。

一般の女性たちも、一定の年齢を過ぎると年齢を隠す傾向があり、職場やサークル、PTAの集会など、さまざまな年齢の女性が集まる場では、自分から年齢を明かすことはあっても、尋ねることはしない。どちらかというと、若い女性ほど年上の女性に年齢を尋ねることは無作法だと感じているようだ。つまり、若い女性ほど年をとることに対するマイナスイメージが強いのである。

こんなふうに書くと、「本当に年なんか気にしていないのだから、言う必要もないし、聞く必要もない」という言葉が返ってきそうだが、そういう人のなかには、自分の年齢を隠したいがために、意固地になっている人もいるのではないか。

そもそも、日本で暮らしていて年齢を隠しきるなどということは、無理である。結婚、喫煙、飲酒、選挙についての資格は、すべて年齢で規定されているし、事件や事故に遭遇した場合も、氏名と年齢が報道されるのである。実生活でもあらゆる書類に年齢を記入しなければならず、それらをすべて人の目に触れないようにするなどということは、不可能である。不可能に挑み続けるということは、多大なストレスを生むことになる。

本書ではまず、女性が年齢を隠したくなる理由、あるいは女性の年齢が意味するものについて、芸能人の年齢詐称、出産限界年齢や石原元都知事の「ババァ発言」、中高年女性の就職問題などに触れながら探っていく。次に、「おじさん」よりもはるかに多くの意味を背負っている「おばさん」という言葉、さらに「おばさんは図々しい」という〈定説〉についても考えてみたい。

現在進行している少子高齢化は、ややもすると子どもや若者を尊び、高齢者を邪魔者扱いするような思考を生みやすい。また、出産が歓迎されるあまり、産まない女性に対する視線も厳しくなりがちである。本書がそうした風潮についても考えるきっかけになれば幸いである。

 


『月経をアンネと呼んだ頃―生理用ナプキンはこうして生まれた』(ユック舎)

27歳の主婦坂井泰子さんがアンネ社を設立し、アンネナプキンを世に送り出したのは1961年。高度経済成長のなか、女性の社会進出が一気に加速した時期である。女性の社会進出を支え、その女性たちによって消費されたのが、アンネナプキンだった。(「BOOK」データベースより)

高度経済成長の中、女性の社会進出を支え、その女性たちによって消費されたアンネナプキンを世に送り出したアンネ社。設立者の坂井泰子さんとアンネ社について、元社員らの話や資料、雑誌記事などを中心にまとめる。(「MARC」データベースより)

 


『月経と犯罪―女性犯罪論の真偽を問う』(批評社)

1974年に起きた甲山事件―警察は、事件関係者の女性全員に月経日を申告させ、無実の女性を逮捕する根拠とした。それから30年。今も犯罪学のテキストには、月経と殺人、放火、万引きとのかかわりが説かれている。月経は本当に犯罪の引き金となるのだろうか?神近市子によるアナーキスト大杉栄刺傷事件、女優松井須磨子の自殺など大正時代の事例から、ロンブローゾ以来の”女性犯罪論”、最新の”医学的根拠”までを徹底検証し、”犯罪における月経要因説”の信憑性に迫る。(「BOOK」データベースより)

月経は本当に犯罪の引き金となるのだろうか? 女優松井須磨子の自殺など大正時代の事例から、ロンブローゾ以来の「女性犯罪論」、最新の「医学的根拠」までを徹底検証し、「犯罪における月経要因説」の信憑性に迫る。(「MARC」データベースより)