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2012-06-02

『トランシーノ』買いたくなる?

久しぶりの同窓会で懐かしい友人を見つけ、再会を喜び合っていたつもりが、友人のほうは私の顔のシミにしか関心がなかったとしたら……

それだけならまだしも、私の顔のシミを不躾に見つめ、コンパクトに映して見せ、治療まで勧めてきたとしたら……

懐かしさも友情も吹き飛び、一気に白けそう。

「肝斑(女性ホルモンと関係が深いとされる顔のシミ)」治療薬として販売されている『トランシーノ』(第一三共ヘルスケア)のテレビコマーシャル(「同窓会」篇)である。

失礼な友人を演じるのは、大塚寧々。

当然、コマーシャルなので、大塚に『トランシーノ』を勧められ、肝斑を治療した女性たちは、大塚に感謝するという結末(60秒バージョン)。

彼女たちは、相当なお人好しである。

このコマーシャルは、顔のシミは他人から不躾に眺められても仕方がないものであるという印象を与えている点で、良心が感じられない。

同窓会が、お互いの老け具合を確認しあう場であるかのような印象を与えている点で、共感もできない。

ついでに、大塚寧々のイメージまで悪くしている。

『トランシーノ』の売れ行きやいかに。

(文中、敬称略)

 

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