大家族モノと「ベビードール」
知り合いのご夫婦に、双子ちゃんが誕生。
お祝いにベビー服を贈りたいと思ったが、子ども服のブランドは、「ミキハウス」くらいしか知らない。
インターネットで、デザインと機能性を重視しつつ、二人おそろいで着られる色違いのカバーオール(乳児用のつなぎ)を選んだ。
しばらくして、そのブランドのTシャツからホルムアルデヒドが検出され、製品を自主回収し、販売を一時中止するというニュースが流れ、販売元から直接、連絡もいただいた。
自宅用なら構わないけど、贈り物なのに。
双子ちゃんに湿疹でも出たらたいへん、と早速ご夫婦に連絡し、お詫びした。
時は経ち。
そのブランドのことは、すっかり忘れていた。
記憶を呼び覚ましたのは、後妻、美奈子さんが登場してからの『痛快!ビッグダディ』(テレビ朝日)と『激闘大家族』(TBS)の加藤家。
いずれも、子どもたちのみならず、母親もそのブランドの服を愛用。
加藤家は経済的に余裕があると見えて、全員が上から下まで極彩色と王冠マークの「ベビードール」。
ということは、つまり?
インターネットで検索すると、「ヤンママ御用達のベビードール」の文字が。
「ヤンママ」の「ヤン」を「ヤンキー」と解しても「ヤング」と解しても、双子ちゃんのお母さんは対極にある。
ベビードールの服を贈られて、さぞ戸惑ったのではないだろうか。
ホルムアルデヒドのときよりも「しまった!」と思った。
言い訳をすれば、私が双子ちゃんに選んだカバーオールは、レモン色とすみれ色の落ち着いたカラーで、王冠もワンポイントで小さくついているだけだったのだが。
ところで最近、「高知のシングルマザー4男4女8人兄弟物語」のコーナー(だけ)が観たくて、『さんまのスーパーからくりTV』(TBS)を見ている。
ごくふつうの家族(子どもの数が多いだけ)で、やらせ臭も全然しないのに(しないから)面白い。そして温かい。
以前、大家族モノの番組が増えた理由について、少子化対策ではないかと書いたが、これならそういう効果があるかもしれない。
貧乏や夫婦喧嘩、離婚や再婚をネタにせずとも、日常の家族の遣り取りだけで、大家族モノは成立するんだな、と教えてくれる貴重なコーナーである。