toggle
2013-04-02

大家族渡津家 第10弾

『2男12女16人 ワケアリ大家族』(テレビ東京)第10弾。

今回も、三女が第一子を児童擁護施設に預けたまま、第三子を出産という残念な状況が続いていた。

家族が「お正月にみんなが集まる」と楽しそうにメンバーを数える中に、三女の第一子は含まれない。

まるで存在しないかのような扱い。

「家族の温かさ」「家族の輪」を強調するナレーションが白々しい。

前にも書いたが、渡津家が「ワケアリ」なのは、専ら三女と母親による。

母親は、自分とそっくりな生き方をしている三女に何も言えない。というより、問題視していない。

唯一、三女に意見するのが父親。

父親は「のう」「こら」「ボケ」しか言わない人だと思っていたが、今回はなかなか含蓄のあることを話していて、見直した。

とはいえ、看護師になるため、栃木の姉を頼って進学していた六女が、退学して自宅に戻ってきた理由を「都会に挫折した」と決め付けるのはいかがなものか。

今回、番組タイトルから「貧乏に負けるな!」の文字が消えていた(テレビ、新聞ともに。HPはそのまま)。

不十分ではあったが、六女の「挫折」についても触れられていた。

次回こそは、三女の第一子について突っ込んでほしい。今のままの状況で「渡津家、サイコー!」だと言うのなら、制作者も育児放棄に加担していることになる。

もちろん、第一子を施設に預けていながら、第二子、第三子を出産することを問題視しているのであって、施設で育つことを否定しているのではない。

先日、朝日新聞「声」欄に、「私は授業で『施設症』という言葉を初めて知った。乳児院で暮らす乳児に、食べ物を十分に与え、衣類も着せて暖かくして育てても、愛情ある思いやりと養育的なケアを欠くと、身体の成長や精神的な発達が遅れたり、止ったりしてしまうことがある」という女子大生からの投稿が載った。

「このような状況が、乳児院のような施設だけでなく、家庭でも起きてしまうのではないか」ということを危惧しての投稿だが、「施設症」という言葉が、「施設で育つ→愛情の不足→心身の未発達」という偏見を生みかねないと感じた。掲載時のフォローが必要であろう。

 


関連記事