『花子とアン』総括
毎回、突っ込みどころ満載だった『花子とアン』。
書くと切りがないので今日まで書かずにきたが、最後の最後にきてついに限界。
堪忍袋の緒を切ったのは、一昨日(9月25日)出版社社長役で登場したモギケンの超大根演技。
すでに野中さんのブログ(http://ameblo.jp/sawa1808/entry-11929937419.html)を読んで予備知識はあったものの、これほどまでとは!
あまりのヒドさに唖然としていたら、なんと花子の娘がモギケンに「ヒドすぎます!」と叫ぶのでびっくりしたら、セリフだった。
今度はモギケンが「自分に腹が立ってしょうがない!」と言うので、そりゃそうでしょうと思ったら、それもセリフだった。
前に、花子の兄吉太郎と、花子の友人醍醐さんをくっつけるため、周りの人たちが一芝居打つという話があった。素人芝居らしく、どの俳優もわざと下手な演技をするのだが、ものすごく不自然。それを見て、わざと下手な演技をするというのは、とても難しいのだな、と感じた。
そういう意味では、モギケンの演技は誰にも真似できない天性のものだといえる。
それにしてもこのドラマ、男女関係が安易すぎた。
結局、醍醐さんが花子の兄吉太郎と結婚。その醍醐さんは、かつて花子の夫英治のことが好きだった。英治の弟は関東大震災で亡くなったが、花子の妹かよと結婚する流れにあった。ほとんど近親相姦的な至近距離での恋愛関係ばかり見せられたが、現実の世の中もこんなものだろうか。
姉弟となった醍醐さんと英治が過ちを犯さないことを祈るばかり。
それから、男性の老けメイクが下手なのは、NHK朝ドラの伝統なのか?
『おしん』の頃から全然進化していない。老人というより病人。とくに英治。
英治はいつも花子を背後から見守る優しい夫という役柄だったが、私には全然いい人に見えなかった。英治を演じた鈴木亮平は率直に言って悪人顔であり、『阪急電車~片道15分の奇跡』で演じたような役柄が合っている。もういい人役は諦めて、悪役を極めてほしい。
英治は、かなり非常識な妻花子をいさめるべき立場にありながら、何でも許してしまうので、私は「イエスマン英治」と呼んでいた。花子がラジオで軍用犬の話を勝手に変えてしまったときも、結局はいいことをしたと認めてしまった。
こういうのを理解ある夫とは言わない。卑屈だ。花子に何か弱みでも握られていたのか?
半年耐えたのに、モギケンのせいでいろいろ書く羽目になってしまった。
(文中、人によって敬称略)