『激闘大家族』宮﨑家
『うちのママは大黒柱!4男3女1夫を支える“ダイナマイトママ”』(TBS)を観た。
山口県美祢市在住。工務店を経営する父親と、元美容師の母親、子ども7人の宮﨑(くざき)家。
父親も母親も元ヤン(子ども談)で、母親が18歳のときにデキ婚。以後、順調に妊娠、出産を繰り返し、番組終盤で、第8子が誕生。
http://www.tbs.co.jp/program/daikazoku_20121016.html
“元ヤン→早婚(デキ婚)→子沢山”という大家族の王道を行く(「激闘大家族」の加藤家もしかり)。
経済的に余裕があり(長男は本人の希望で私立中学に進学)、家の中が整理整頓されていて、夫婦仲がよく、(おそらく)子どもたちの生物学上の父親は一人。
いわゆる「計画的大家族」である。
“しっかりものの母親”が“ちょっと頼りない父親”を言葉でやり込めるところを見せ場にしているが、“ケンカするほど仲がよい”の範疇なので、(私にとっては)面白くない。
撮影クルーが凍りつくような、夫が“速攻土下座”するような夫婦喧嘩に、私は共感する。
「計画的大家族」に当てはまる「石田さんチ」、「激闘大家族」の加藤家、そして今回の宮﨑家に共通するのは、母親が「にぎやかで温かい家庭を作りたい」という信念を持っている点。
子どもの数が多いという点を除けば、ごく一般的な家庭だといえる。
番組としては、ビッグダディ家や渡津家のような「無計画大家族」のほうが、波乱に満ちていて面白い。
“ダイナマイト”という言葉は、12人も産みながら、自らその家庭を破壊してしまうビッグダディの前妻、佳美さんにこそ相応しい。
『ダイナマイトママ』のあと、ETV特集『永山則夫 100時間の告白~封印された精神鑑定の真実』を観て、「無計画大家族のほうが、面白い」などと思ったことを反省。
「貧困」と「妊娠のコントロール」について考えさせられた。